王座奪取失敗も、八重樫東の勇姿に井上尚弥「八重樫さんらしい」
「八重樫さんらしい激闘でした」
ベルト獲得とはならなかったが、顔を腫らしながら、何度打ち込まれても逃げることなく立ち向かう八重樫のファイトに、会場中から「東コール」が湧き起こり、リングをあとにする背中には温かい拍手が送られた。
試合後のインタビューでは、「もらわないように必死にやっていた。しょうがないと思うが、力不足。楽しかったですし、充実していた。自分のやれることをやってきたつもり」と振り返り、注目される進退については「今は何も言えないが、そういうのも考えなきゃいけない。のんびり考えます」と明言を避けた。
試合を見届けた同ジムの井上尚弥は「内容は八重樫さんらしい激闘でした。結果がついてこなかったですが、ボクシング人生に悔いが残らないように、あとは八重樫さんの判断に任せたいと思います」とコメント。試合後は控え室で言葉を交わし、「八重樫さんは目が痛いと言っていました(笑)。僕は八重樫さんらしいですねと声をかけました。ボクシング人生に悔いを残らないで欲しいですね」と、先輩をねぎらった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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井上 尚弥 (いのうえ・なおや)
1993年4月10日、神奈川県座間市出身。
今もコンビを組む父・真吾氏の下、小学1年でボクシングを始める。相模原青陵高校時代に7冠を達成し、2012年に大橋ジムからプロ入り。戦績19戦全勝(16KO)。15年に結婚した高校時代の同級生との間に17年10月、長男が誕生した。