人生を一変させる井上尚弥からの“恩恵” 元バンタム級王者が告白「イノウエのおかげで住宅ローンは1円も借りずにいる」
為す術なく敗れ、王座からも失墜したバトラー。だが、敵なしの王者だった“怪物”に挑んだ価値はあった。来る5月11日に行われるノルベルト・ヒメネス(ドミニカ共和国)との一戦に向け、米ボクシング専門サイト『Boxing Scene』の取材に応じた35歳は、井上との試合をしみじみと振り返っている。
「正直に言って今の自分はボクシングをする必要はない。幸いにもイノウエのおかげで住宅ローンは1円たりとも借りていない。だから、無理をしてまで、このスポーツをやっている必要はないんだ。でも、もう一度、タイトルを獲りたいし、頂点に立ちたいからやっているんだ。そこはお金とは何の関係もない」
昨年7月に東京・有明アリーナで行われたスティーブン・フルトン(米国)とのWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一戦は、両陣営の合計で約10億円という軽量級史上最大の収益を生み出したとされる。
コロナ禍だった21年6月のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦以降、日本開催を続けている井上は、米メディアや一部の選手から批判も受けているが、そこには怪物の恩恵を受けようとするライバル側の思惑もあると言えよう。
バトラーの証言が示すように、国際的に見ても異次元の市場価値を誇る井上。その存在はやはり稀有だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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