ドリームマッチは“夢”のままで サウジ王族が訴えた井上尚弥vsデービスの実現に米重鎮アラム氏が苦言「現実離れし過ぎている」
当然の主張と言える。長くボクシング界で権勢を誇ってきたアラム氏は、「イノウエのいるような階級において、彼が日本でやっていること以上の試合を実現させられる選手はいない」と指摘するなど、自身の顧客でもある井上の価値をしっかりと見定めてきた関係者でもある。
過去にもデービスとのマッチメイクが話題となった際に「イノウエを140ポンド級の選手と組ませるなんて、全くもって馬鹿としか言いようがない。ただ、日本人は愚かではない」と強く主張していたアラム氏は、暴走気味なアラルシク氏の発言にクギを刺している。
「閣下に反論するわけではないが、私にとって、イノウエの素晴らしい才能と同じくらい、(このカードは)現実離れし過ぎているように見えるね」
桁外れの資金力を持つサウジの王族が支援する“ドリームマッチ”が、刺激を求めるファンにとって文字通り「夢」なのは間違いない。しかし、それはシビアに選手たちの今を見つめる業界人からすれば、妄想話でしかないようである。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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