「完全なる惨事」まさかの延期に無敗挑戦者グッドマンの母国は悲観 本人は井上尚弥に謝罪「こんなことになって本当にショック」
徹底して追い込んできたグッドマン。ショックを隠し切れず…
何よりもショックを隠し切れないのは、グッドマン自身だろう。
自ら「今の階級で一番強いボクサー」と位置付けた井上と対峙する決戦に向けて、彼は国内合宿を含めた猛トレーニングを実施。時には朝5時から夜の6時半までジムにこもって己を徹底的に追い込んできた。
豪ポッドキャスト番組『The Run Home with Joel and Fletch』に出演した際には、井上戦に向けた並々ならぬ想いを打ち明けていた。
「今までの合宿とは全く違う。ただ、今はこれまでやってきたことの量を増やして、もっと徹底的に追い込んでやっている感じかな。昔から俺は一生懸命にやるタイプで、ジムでも全力を尽くしてきたけど、今は負荷を本当に尋常じゃないレベルに上げてやってる。昨日は朝5時から夜の6時半までジムで限界まで自分を追い込んだ。それが日常って感じで、今はそれだけが重要なんだ」
無論、スパーリング中の怪我は付き物で、不可抗力ではある。ただ、日本に飛び立つ直前の追い込みで生じたアクシデントには、グッドマンも肩を落とす。今回の練習風景を「血みどろのスパーリング」と表現した豪スポーツ専門局『FOX Sports』は、左目が青黒く腫れた姿で自身のインスタグラムに動画を掲載した本人の謝罪コメントを紹介している。
「起こった事をお話します。スパーリングの偶発的な事故で4針縫うカットをしました。本当なら今日、日本に行く予定でした。諦める決断をするのは辛かったです。もし、自分の思う通りにできるなら、俺は戦いを続けたいと言いましたが、イノウエのような相手と戦うとなると、試合に出るのは危険だと俺のチームは言っていた。味方にはなれないと。何よりこんなことになって本当にショックを受けています。でも、これは現実なんだと受け止めています」
さらに「試合を楽しみにしていた日本の皆さんにも申し訳なく思っています」とも話すグッドマンは、同じく調整を続けていた王者に対する謝罪も口にしている。
「イノウエ選手にもお詫びしたいと思います。彼と彼の陣営はこの試合のために一生懸命準備してきたと知っているので、本当に申し訳なく思っています。自分はできることなら彼と戦いたい。ただ、彼とベルトをかけて戦うチャンスが欲しいだけです」
ここから1か月間の再調整期間を経て、ゴングの時を迎える両雄。痛手を負った挑戦者の回復具合を含め、王座戦の行方に熱視線が注がれる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】日本出発前日にまさかのアクシデント…井上尚弥の無敗挑戦者グッドマンが左目裂傷 豪メディアは試合延期の可能性を報道
【関連記事】井上尚弥は「世界最高だ」 再び井上尚弥戦を回想したフルトンが漏らした“本音”「あの体重でやるべきじゃなかったのかも…」
【関連記事】フェザー級の米逸材に訊いた「井上尚弥」 誰もが“打倒”を謳うモンスターとの近未来を「集中すべきではない」と語る理由【現地発】