2度の中止に、急な対戦相手変更にも「何も思ってない」 異例続きの防衛戦で怪物・井上尚弥に望まれる“結果”

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計量を危なげなく終えた井上。キム・イェジュンとの試合に向け、準備に抜かりはない。(C)Lemino/SECOND CAREER

 緊張感が皆無というわけではない。しかし、特別な気負いがあるようにも見えない。1月24日に東京・有明アリーナで、プロボクシングのWBO世界スーパーバンタム級11位のキム・イェジュン(韓国)と対戦する、世界同級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)の表情は、飄々としていた。

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 普通であれば、いつも以上の緊張をしてもおかしくはない局面ではある。それほど今回の試合に向けてはアクシデントが重なった。

 当初の対戦相手はWBO・IBF1位のサム・グッドマン(オーストラリア)。試合日も24年12月24日を予定し、井上側も25年以降の戦いを見据えて着々と準備を進めていた。しかし、26歳の挑戦者が練習中に左目上をカットしたことによって12月の開催が延期になる。

 そして、約1か月後に延期となった試合が刻一刻と迫った今月11日に、グッドマンがスパーリング中にふたたび左目上を裂傷。1か月前に負った箇所が開き、整形手術を要する大怪我を負ったために対戦中止が決定。急きょ、相手もリザーバーとして準備していたキム・イェジュンに変更となった。

 試合まで2週間を切った段階での相手の変更は、誤解を恐れずに言えば、「ありえない」状況ではある。無論、井上陣営に全く動揺がなかったわけではないだろう。実際、大橋秀行会長も「大橋ジムでは今まで50戦くらい世界戦をやっているが、ここまで来るまで本当に一番苦しかった」と話す。しかし、25年のボクシングキャリアを積んできた当人は周囲の不安を意に介さなかった。キム・イェジュンと初めて横並びになった22日の会見で、次のように語った。

「まず、1か月の延期というのは、ボクサーにとって気持ちの持ちようで何とでもなるかもしれないが、(約)10日前の相手変更は選手によっては対応できないかもしれない。でも、自分はどんな相手でも引き出しを多く持つことを意識しているので、全く何も思ってない」

 さらに井上は、こうも語る。

「2度の中止と、試合の日程が1か月ズレたということで、もちろん練習のスケジュールも全て狂ったが、この調整をしてみて、長期をかけて身体を仕上げるのは自分にとってすごくプラスだったのは、1つメリットとしてある」

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