井上尚弥は「パワーだけじゃない」 愛弟子を打ち崩された英名伯楽が語った“怪物”「あの子は別格だ」
22年12月に有明アリーナで対戦したポール・バトラー(英国)もギャラガー氏の育てた名手の一人だ。しかし、徹底した守戦を敷いた彼でさえも、当時バンタム級だった井上に11回TKOで屈した。
自信があった愛弟子の守備を打ち崩されたのは、小さくない衝撃でもあった。ギャラガー氏は、レジェンドたちとの比較とともに、こう続けている。
「忘れないでほしいのは、イノウエはパワーだけじゃないということだ。あのパワーを支えるボクシングの技術に恵まれているということなんだ。彼は本当に何でもできる。一芸だけに秀でた選手ではない。それでいて、模範的なプロでもある。静かで行儀が良い。
私はいつも自分の選手たちにこう言っている。『わざわざテーブルをひっくり返す必要はない。世界最高の選手、オレクサンドル・ウシク、ワシリー・ロマチェンコ、カネロ、そしてイノウエの中で、注目を集めるために他人の悪口を言うやつはいるか? 答えはノーだ。彼らは自分の腕っぷしで語る。本物のファイターは常にそうする』とね」
リング上の技術だけでなく、図抜けた精神力も持っている。名伯楽をして「本物のファイター」と言わしめる井上は、やはり普通ではない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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