井上尚弥が挑む王者フルトンの特徴は?”井上の第二の師匠”がフルトンのファイトスタイルを解説「主導権を握れば強いが、接近戦は穴」
フルトンのアウトボクシングは超一流。井上としては自分の距離に持ち込みたいところだ(C)Getty Images
ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑むタイトルマッチが目前となった。
7月25日、有明アリーナで行われるこの一戦、「モンスター」として世界中にその名を轟かせてきた井上が、スーパーバンタム級デビュー戦となるこの戦いでのベルト奪取に多くのファンは期待を寄せている。
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そして、敵地で井上の挑戦を受けるフルトンがどのような戦いを繰り広げるのか、こちらも大きな見どころの一つだ。米国人王者のファイトスタイルなど、ボクサーとしての特徴について、ロンドン五輪ボクシング・フライ級日本代表であり、井上が「第二の師匠」として慕う、須佐勝明氏にうかがった。
須佐氏はフルトンのスタイルについて「バックステップとサイドステップがすごく上手い選手で、距離を保ちながらポイントを稼いでいくという戦い方」と説明し、その上で「アウトボックスの超一流選手」と評した。
また「チャンスがあればボディも打ってきますが、どの選手とやっても距離をキープし、相手は中に入れないまま、フルトン選手にちょっとずつパンチを当てられポイントを稼がれて負ける。そんな戦い方をやっていますよね」と述べ、動きを止めず距離をとる戦術がベースであると話している。
一方で「距離を保つ戦い方で自分が主導権を握れば強いんですけど、相手に距離を縮められる戦いになると、意外なほど被弾するイメージ。ボディもそんなに強くないんじゃないかと思えるほど効かされる様子もこれまでの試合ではみせていたので、そう考えると接近戦はフルトン選手にとって『穴』というか、弱いのかなと思っています」として、相手に近づかれると劣勢に立たたされるケースも多いという。