アフマダリエフは「群を抜いて強敵」――井上尚弥が“KO宣言”をしなかった理由「全てを変えられる力を持っている」
ファンにどういう試合を見せるかと問われても「今回は判定決着でもいい。しっかり勝ち星を取りに行く強い気持ちで戦いたい」と緊張した表情を浮かべた井上。普段と異なって「倒す」ことを宣言しなかった会見後、その胸中を明かしている。
「久々ですね。フルトン、ネリ戦以来。それぐらいの警戒心と集中力。全てが高いかなと思う。やっぱりアマチュアのキャリアや技術がある選手は、ビッグマッチの時に全てを変えられる力を持っていると思うんで。アフマダリエフもその類の選手だと見てます。だから、自分もそれ以上にいかないといけない。戦い方も計画的に立てなきゃいけない」
ただ、判定勝ちも視野に入れて戦うからこそ、技術は極まり、ドラマが生まれる――。幾多の名手たちと拳を交わしてきた絶対王者に自信がないわけではない。
「相手が戦略を立ててきても、9月14日の井上尚弥はちょっと違うぞ、と。本気を出させていただきます」
その自信を確固たるものにするための準備も着々と進めている。今夏には13年ぶりとなる帝拳ジムへの“出稽古”も実施し、「緊張感」を追い求める井上は、来月には元WBA・IBFスーパーバンタム級王者で、23年12月に王座戦を繰り広げたマーロン・タパレス(フィリピン)とのスパーリングも予定。心身ともにかつてないほど追い込もうとしている。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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