“2度目のダウン”を喫した井上尚弥の「気になる点」 アフマダリエフ戦に向けて警戒すべきポイントは?

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須佐氏はここ2戦の井上の戦い方には変化が見られると語った(C)Getty Images

 現地時間5月4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が、WBA同級1位のラモン・カルデナス(米国)との防衛戦に臨み、8回45秒TKO勝ちを収めた。終わってみれば完勝と言える内容だったものの、2ラウンドにダウンを奪われたシーンには驚いたファンも多かったことだろう。識者も今回の井上のパフォーマンスには「気になる点があった」という。ロンドン五輪ボクシング・フライ級日本代表であり、井上が「第二の師匠」として慕う、須佐勝明氏がカルデナス戦を分析した。

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 2ラウンド目のダウンには驚きましたが、試合を通してみれば井上選手が実力を見せつけた試合でした。

 1ラウンド目は、いつも通りにジャブをコツコツ当てて主導権を握ろうとしていました。2ラウンド目には少し近づいて強振したところにパンチを合わせられたので、3ラウンド目以降はセコンドの指示通りにしっかりガードを上げて修正し、自分の距離でのボクシングに戻しました。そこから徐々に力の差が現れて、チャンピオンのペースで勝利をモノにした、という展開だったと思います。

 ただ、相手のカルデナスも最後の最後まで目が死んでいなかったし、パンチも生きていたので怖さはありましたね。

 井上選手のボクシングで少し気になったのが、打たれた時に相手にペースを譲りそうな場面があったところです。

 これまでの井上選手は、打たれた時でも頭を下げて距離を詰めながら、パンチを殺して相手をコントロールしていました。そうすることで相手にプレッシャーを与え、試合の主導権を握り続ける展開に持ち込んでいたんです。しかし、今回はそれができていなかったので相手が勢い付き、ヒヤッとする場面を作られていました。

 打たれた時に下がって凌ごうとしていたのも気になる点です。これまでであれば、先に述べた「距離を詰めて対応する形」に加えて、バックステップを入れながら相手をいなしてペースを掴んでいたんですが、カルデナス戦は足を止めて撃ち合っていました。パンチをもらった時も省エネっぽい感じで足を止めて、あまりバックステップを使っていません。

 長いラウンドを見越してスタミナを温存していたのか、相手のパンチ力を警戒したためにやったのかわかりませんが、いずれにせよ戦い方を調整していたように見えました。前回のキム・イェジュン戦でも同じような戦い方だったので、その変化については気になるところです。

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