「最良の道だった」井上尚弥戦から一転してフェザー級に進んだグッドマンに残る怪物への“未練”「もちろん、心の奥底にはある」
井上との試合を逃し、階級を上げたグッドマンは自身の胸中を赤裸々に語っている(C)Getty Images
急転直下の昇級も自信は揺るがない。
IBF世界スーパーバンタム級1位のサム・グッドマン(豪州)は、今年6月にフェザー級への階級上げを決断。来る8月16日にサウジアラビア・リヤドで行われる興行のセミファイナルとして、WBA同級王者ニック・ボール(英国)とのタイトルマッチに挑む。
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前代未聞のマッチメイクと言えよう。これまでキャリア20戦無敗(8KO)で、IBFスーパーバンタム級1位にも着ける好結果を出していたグッドマンだが、世界戦経験はなし。そうした中でフェザー昇級初戦にして「突貫小僧」の異名を持つ猛者とのタイトルマッチが組まれたのだ。
そもそも昨年12月24日に、現スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)と東京・有明アリーナで挑戦する予定だったグッドマンだが、いずれも試合直前のスパーリングで追った2度の負傷により、試合を1カ月延期した上に最終的にキャンセル。陣営の管理体制を含めて小さくない波紋を生んでいた。
井上から「逃げた」とも揶揄される立場にありながらチャンスは与えられた。そんな無敗のチャレンジャーは己の現状に何を思うのか。
ボールとのサウジ決戦を目前して、米誌『The Ring Magazine』の取材に応じたグッドマンは「自分は世界チャンピオンになるためにボクシングを始めた。そして、これが目標を達成するための最良の道だった。だからこそ、挑戦するんだ」と断言。新たな階級での試合についても「一緒に練習する選手はみんなフェザー級よりずっと体格がいいし、問題はない。いずれフェザー級に上がることは覚悟していた」と意に介していない。






