なぜグッドマンは“ガチスパー”をやめなかったのか 猛批判を受けた井上尚弥戦キャンセルの舞台裏を告白「相手はイノウエだ。軽々しく挑めない」

井上との試合に「人生を懸ける」と誓っていたグッドマン。(C)Getty Images
「自業自得」「愚かじゃないか」「自己管理能力が足りない」
今から約4か月前。ボクシングIBF世界スーパーバンタム級1位のサム・グッドマン(豪州)は、SNSを中心に厳しい声に浴びせられていた。
【画像】目の上がパックリ 痛々しい怪我を負ったグッドマンの近影をチェック
それも当然ではあった。なにせ、当時のグッドマンは、東京・有明アリーナで予定されていた4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(大橋)との大一番を、自身の負傷によって2度に渡ってキャンセル。試合の中止が決まったばかりだった。
逆風に晒されたのは、グッドマンの故障原因にもあった。昨年12月24日に予定していた井上戦の前に、本出発直前のスパーリングで左目上を裂傷していた26歳は、約1か月後に延期された試合の前にも同箇所を負傷。15針を縫う治療を要する大怪我を負ったために、チャンスを逸していた。
いずれも試合を目前にしていた状況下での強度の高いスパーリングであったため、グッドマンはもちろん、徹底した管理を行えなかった陣営は厳しい批判を受けた。一部のメディアでは「逃げた」と皮肉られたほどだ。
ではなぜ、彼は怪我のリスクを抱えていたにもかかわらず、強度の高いスパーリングを重ねたのか。そのワケを他でもない当人が明かしている。
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