【現地発】挑戦者カルデナスに“チャンス”はあるのか? 元世界王者が説いた井上尚弥戦で“世紀の大番狂わせ”が起きるシナリオ「井上は時々隙ができる」

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かねてから井上を高く評価してきたアルジェリ。解説者として精力的に働く、彼はカルデナス戦をどう見ているのか。写真:杉浦大介

元世界王者が分析したカルデナスの“力量”とは

 日本が誇る最強王者、ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一チャンピオンの井上尚弥(大橋)が5月4日、ラスベガスのT-モバイルアリーナでラモン・カルデナス(米国)と対戦する。

 井上にとって2021年6月のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦以来となるラスベガスでの一戦。必然的に期待感は高まるが、かなり熱心なボクシングファンであっても、対戦相手のカルデナスについてはほとんど知らないという人は多いかもしれない。

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 29歳のメキシコ系アメリカ人であるカルデナスの戦績は26勝(14KO)1敗。しばらくは無名の存在であり続けたが、過去3戦はすべて『ProBox TV(プロボックスTV)』という中規模のテレビ興行シリーズの枠内で実施。評価を高めた選手である。

 この『ProBox TV』シリーズの解説者を務め、その成長を見守ってきた元WBO世界スーパーライト級王者クリス・アルジェリもカルデナスの力量を高く評価していた。

「非常に賢いボクサーだ。ボクシングIQは高く、自身の戦いをやり切るだけのエナジーもある。左右両方のパンチにパワーがある。左フックを得意とし、右パンチもいい。相手に巧み罠を仕掛けた上でそれらのパンチを打ってくる危険なボクサーだ。非常にリラックスしていて、落ち着いているから、彼のような相手と戦う場合には誰もが細心の注意を払わなければならない」

 こうして表層上の戦力を誉めると同時に、アルジェリはカルデナスの姿勢、精神的な強さをも讃えていた。その根拠となっているのが、2月8日に行われた前戦。その時点ですでにWBAランキング2位に入っていたにもかかわらず、彼は20戦全勝(8KO)でIBF14位までランクを上げていたブライアン・アコスタ(メキシコ)との世界ランカー対決を承諾。この試合では相手の強打でダウンを喫しながら、3-0の判定で勝ち残ってランキング上位を守ったのだった。

「すでにランキング的にも好位置にいたにもかかわらず、それでも無敗のアコスタとのリスキーな一戦に臨んだ。あの試合では、時に苦しみながらも、カルデナスは実力を証明した。それによって井上との戦いを手繰り寄せたのだと私は考えている」

 現役時代のアルジェリは、2014年6月にほぼ無名だったにもかかわらず、強豪ルスラン・プロポドニコフに番狂わせの判定勝ちで世界王座になった。そこで選手人生が一変し、翌年には6階級制覇王者マニー・パッキャオとのビッグファイトにまで辿り着いている。

 アルジェリは自身と同様、巨大プロモーターの支えなしに、“冒険ファイト”を避けずにビッグファイトに到達したカルデナスに好感を抱いているのかもしれない。

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