「絶対王者と呼ぶにふさわしい」井上尚弥、ピカソに隙を与えない完勝劇に海外メディアも脱帽「有効打数は158発も上回っていた」
KOこそならなかったものの、井上は力の差を見せつけた(C)Getty Images
ボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が現地時間12月27日、サウジアラビア・リヤドでアラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨み、3-0の判定勝ちを収めた。「The Ring V: Night of the Samurai」のメインイベントとして、同国での初めての試合となった井上は、公言していたKO勝利こそならなかったものの、チャンピンオンとしての強さを存分に示すファイトを披露した。
序盤からガードを固めるピカソに対し、井上が一方的にパンチを当て続けるという展開が繰り広げられた。時折繰り出される相手のパンチにも井上は冷静に対応し、カウンターでの攻撃も見せるなど、あらゆる局面で試合をコントロールし続けた。12ラウンドを戦い抜き、ジャッジも119-109、120-108、117-111と大差に。終始、ピカソに付け入る隙を与えなかった井上が今年4度目の防衛を成し遂げている。
試合後のインタビューで井上はこの日の内容を振り返り、「良くなかった」という言葉を繰り返すなど、最後まで相手を倒し切れなかったことへの素直な思いを、大観衆の前で打ち明けていた。
だが、王座防衛やキャリア32連勝という記録は称えられるべき事実であることは言うまでも無い。当然、各国メディアでも、リヤドのリングにおける“モンスター”の勝利を大きく報じている。
アルゼンチンメディア『infobae』では、「ナオヤ・イノウエは終始優位に立ち、疑いの余地のない判定でピカソを下した」とレポート。さらに、同メディアは、「イノウエが記録した有効打数は、ピカソを158発も上回っていた」と王者のパフォーマンスを評した。





