なぜ世界は“モンスター”に魅了されるのか 現代を生きる人々を熱狂させる井上尚弥の情熱「ボクシングが好きだから」【現地発】

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12年前にアドリアン・エルナンデスを破り、WBC世界ライトフライ級となった井上。ここから“モンスター”は一気にスターダムを駆け上がった(C)Getty Images

パッキャオ、ゴロフキンの系譜を継いできた“Naoya Inoue”

 隔世の感がある。ライトフライ級、スーパーフライ級に続き、バンタム級も制して3階級制覇を果たした頃の井上は、欧米での知名度は低かった。米老舗誌『The Ring Magazine』のダグラス・フィッシャー編集長のような軽量級、アジアのボクシングを好むマニアックな関係者こそ注目していたものの、当時は、いわば“YouTubeセンセーション(一部の限られた注目)”。それから時は流れ、今ではワールドワイドな存在になった。

 では、その理由はどこにあったのか――。

“モンスター”がここまでのスターになった要因は大きく分けて2つと考える。まずは、スーパーバンタム級を含めた4階級制覇を果たす過程で、常にエキサイティングな戦いを生み出し続けた攻撃的なスタイルとパワーによるところが大きい。

 通算32戦全勝27KO。軽量級の概念を覆す勢いでKO街道を走り、世界タイトル戦だけでも計27勝23KO。どの業界も通常、トップの人間のスタイルが主流になるもので、世界5階級制覇王者となったフロイド・メイウェザー(米国)以降の米ボクシングはやはりメイウェザー式の“打たせないスタイル”がメインストリームになってきた。

 そんな中で、多少の被弾をものともせず、試合のヤマを作りにいく井上は一服の清涼剤であり、現代ボクシングへのアンチテーゼ的な存在になってきた印象がある。米国でもスターになった外国人のアクションヒーローという点では、ボクシング界においてマニー・パッキャオ(フィリピン)、ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の系譜を受け継いできたと表現しても過言ではないはずだ。

 それと同時に、ボクシング界がテレビから動画配信時代に以降した経緯とともに米国内でも急激に露出が増えたことも大きかった。それまでは主にYouTubeで探さなければ見られなかった井上の試合が、2018〜19年に開催されたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ中は全試合が、『DAZN』で生配信された。その大会でノニト・ドネア(フィリピン)らを下して優勝すると、直後に米大手『TOP RANK』と契約。以降は全試合が、国内有数のネットワークを誇る『ESPN』系列で中継、配信されるようにもなった(注・最新のピカソ戦は久々にDAZNでのPPV配信だった)。

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