仙台育英vs慶應の甲子園決勝は偶然ではなく運命、高校野球の開拓者である両指揮官の激突
2年連続の白河の関を超え、連覇となるか仙台育成。はたまた107年ぶりの全国制覇となるか慶應義塾。
運命的という点では両校のつながりは深い。仙台育英は慶應義塾カラーのユニフォームをモチーフに部を発足した。いわゆるKEIO型のユニフォーム。仙台育英の新球場創設時に、こけら落としに一番に招いたのも慶應だった。
須江監督、森林監督は「決勝で当たれば最高ですね」と会うたびに話してきた。
「最高の舞台で最高の相手と。107年ぶりの優勝へ向けて最高のシナリオが出来ました」と私のもとにも連絡をくれた慶應・森林監督。
思考力を高め、考え抜き、自らのパフォーマンスを最大限に引き出すために森林監督に呼んで頂き、慶應高校野球部で「言葉の大切さ、コミュニケーション能力の向上、インタビューの重要性」のコーチングを行ったこともあった。準決勝登板後の小宅投手の冷静な語り口、自らを分析し、快活に答えるインタビューはお見事だった。
創設99年目の大甲子園。100周年を迎える前に起きる奇跡は一体どんなものか。
高校野球新時代。
高校野球を未来へと導く、二人の指揮官、二人の教育者の采配、そして紡ぎだす言葉に注目が集まる。
[文:田中大貴]
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田中 大貴 (たなか・だいき)
1980年4月28日、兵庫県小野市生まれ。小野高では2年から4番で打線の主軸を担った。巨人で活躍した高橋由伸氏にあこがれてか慶應義塾大学へ。4年春に3本塁打でタイトルを獲得。フジテレビ入社後は主に報道・情報番組とスポーツを担当。「とくダネ!」「すぽると!」ではバンクーバー五輪、第2回WBC、北京五輪野球アジア予選、リオ五輪キャスターなど様々なスポーツイベントを現地からリポートした。