松田宣浩 WBC準決勝8回守備のミスから学んだ事(インタビュー 後編)
「熱男」の気持ちの切り替え方法、回復方法
気持ちの切り替えは、訓練された習慣でもある。スイッチを切り替える場を設けていた。ホーム戦では試合直後に必ず、ベンチ裏の資料室へ。その日の試合のデータ、映像に目を通す。気持ちの切り替えは、訓練された習慣でもある。スイッチを切り替える場を設けていた。ホーム戦では試合直後に必ず、ベンチ裏の資料室へ。その日の試合のデータ、映像に目を通す。
「それで、ロッカーに戻るときには、切り替えは済んでますね。ビジターのときは、ホテルの部屋に帰って映像を見て、それで」。まずその試合の結果を、自分の感覚、客観的資料に照らし合わせるのだ。「自分がどういう状態で、そうなってるのか。でないと原因が分からない。人から言われることも大切やけど、まず自分で見て、あれこれと考える。『この甘い球、なんで打ち損じたんや?』って。見ることで、もう反省材料にできる」
だから、1日の使い方もある程度、一定になるよう心掛けている。松田選手の場合は、第一に睡眠。
「人によって最高の睡眠時間は違うと思うし、途中で目が覚めたりもするけど、僕は12時間ですね。それぐらいベッドにいる。でないと、起きてからパフォーマンスが出ない。起きて、ご飯食べて、体のケアして…ルーティーンというか、24時間の中でやることは基本的に変えたくない」。
遠征先で外食する際も、行きつけがほとんどだ。
「行ったことがあるとこに行きますね。大阪ならここ、東京ならここ、札幌ならここ、と。『新店開拓しよう』とかいう発想があんまりない」。
できるだけ行動をルーティーン化していても、ストイックに突き詰めているわけでもない。
「常に制限をかけるときついですよ。夜は好きなもん食べますしね。自分にストレスをかけすぎない。いろいろな仕事の方がいますけど、やっぱりストレスが全くない職場ってないと思うんですよ。同じ仕事でも、持ち場によって違うと思う。いかにストレスを少なくしていくか。何で補っていくか。今ではいろんな方法がありますけど、僕は人間の基本である睡眠だったり、食事だったり、と思います。僕は野球選手だから12時間、寝させてもらってますけど、知り合いの一般の方に聞くと『5、6時間寝れば十分』って言う。それ以上、寝なくていいんですか?って聞いても、うん、十分だと。その人の最高の睡眠時間なんでしょうね。要はそういうのを見つけて、なるだけ一定にする、っていうことだと思います」。
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〔文/構成:ココカラネクスト編集部 〕