松田が振り返るコロナ禍のシーズンそして常勝軍団・ホークスにこの先必要な課題とは
新型コロナウイルスの影響で、異例なシーズンとなった今年のプロ野球。
開幕が当初より3ヶ月遅れ、パリーグにおいては同一カード6連戦が続くなど、各チーム例年に増して過酷な調整が強いられた。
そんな中、セ・リーグはジャイアンツが圧倒的な強さを見せ2年連続のリーグ優勝。一方のパ・リーグはシーズン中盤からロッテと激しい首位争いを繰り広げていたソフトバンクが、終盤12連勝を飾るなどしてロッテを一気に突き放し3年ぶりのリーグ優勝。その勢いのまま日本シリーズでは巨人を4連勝で倒し、4年連続の日本一へ輝いた。
そんな常勝軍団・ホークスを長年支え続けている1人が、熱男・松田宣浩だ。
今シーズンプロ15年目を迎えたベテランだが、チームがリーグ優勝、日本一を達成した一方で、個人としては序盤、なかなか波に乗れず、シーズン中盤にはこれまで積み重ねてきた連続出場記録「815」が途切れるなど、苦しんだシーズンともなった。
そんな松田に今回、コロナで異例となった今シーズンや自身の記録、若手の台頭についてインタビュー。さらにはこの先のホークスも未来についても語ってくれた。
12連勝がなかったらどうなっていたか・・・
ーまずはコロナの影響で異例となった今シーズンを振り返り、全体を通してどんなシーズンになりましたか?
「まずは開幕できたことが1番良かったと思います。開幕できたのも皆さんの支えがあったからこそです。今年は本当に色々な人に感謝しなければいけない年ですね。
コロナがあるなかで、今年は非常に難しいシーズンでしたね。疲れた。とかではなく、難しかった。」
ー開幕前の調整、同一カード6連戦、ハードなスケジュール等、色々な面で例年とは違った難しさがあったと思いますが、その中でも特に大変だったことはなんでしょうか?
「同一カード6連戦が僕は嫌でしたね。キツかったというより嫌でした。最後の2戦とかになると、頑張ろうって思うんですけど、3,4戦目あたりが嫌でした。」
ー「嫌」というのは具体的にどのような部分ですか?
「球場も変わらず6日間同じチームとのなので、良ければ良いし悪ければ悪いと言った感じで、上がり下がりが難しいというか・・・。
通常であれば3連戦ごとに球場もしくは相手が変わるので、雰囲気を変えられたんですが、今年はなかなかそうともいかなかったですね。」
ー逆に例年とは違った状況の中で、良かったことはありますか?
「今年は延長が10回で打ち切りだったので、そう言った体力面では良かったですね。」
ー同一カード6連戦中の試合前練習について、体力面でのケアも考慮していつもとは違った調整の仕方をされていたのでしょうか?
「試合前練習に関しては、いつも通り行っていましたね。」
ー異例となったシーズンの中でも、ホークスは見事3年ぶりのリーグ優勝、そして4年連続の日本一に輝きました。例年とは違った思いはありましたか?
「シーズン当初は無観客でしたし、声援もなく独特な雰囲気もあった中で、今年に関してはやはり例年以上に勝ち切りたいシーズンでしたね。こういう年だからこそ頑張りたかったという思いでした。勝てて良かったです。」
ー今シーズンは、シーズン中盤からロッテとの激しい首位争いが繰り広げられ、そこから終盤12連勝もあり一気にロッテを突き放してリーグ優勝へ駆け抜けました。最後まで勢いが衰えなかった要因はどこにあったと考えますか?
「勢いでしょうね。僕らも12連勝しましたけど、結局勢いのあるチームって止められないと思うんですよ。その勢いのまま、クライマックス、日本シリーズまで勝ち切れましたからね。12連勝ありきのリーグ優勝、日本一だとも思っていますし、逆にあれがなかったらどうなっていたかはわからないですね。」