「モンスターを打ち負かすための計画だ」なぜグッドマンは井上尚弥戦を“後回し”にしたのか? 異例決断の真意を説明
王者側のオファーを挑戦者が拒否する異例の事態に波紋は広がった。そうしたなかで、グッドマン本人は、周囲の喧騒を意に介していない。28日に開かれたウォラウト戦決定の会見で、井上戦を“後回し”にした理由について「イノウエという世界レベルに挑戦する前に、もう1度テストが必要だった。これはチームが考えてくれたプランで、俺はチームを信頼している」と説明。そして、こうも続けている。
「俺は彼らのプロセスと計画を信頼している。これはモンスター(井上)と闘うためだけでなく、モンスターを打ち負かすために、可能な限りベストな状態にするための計画だ。この試合が終わったら、しばらく欠場して、自分のチャンスを待つ。この試合で俺は大きなリスクを冒して戦う。ボクシングを始めたのは億万長者になるためではなく、世界の頂点を極めるためだ」
米スポーツ専門局『FOX Sports』の豪州版によれば、すでに12月に井上と対戦する意向を固めているというグッドマン。ただ、来年以降にフェザーへの転級も視野に入れている井上は、WBAの指名挑戦権を有する元WBA&IBF世界同級王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との対戦も囁かれている状況ではある。さらに王者側の“誘い”を蹴ったために、グッドマンが挑戦権利をはく奪される可能性も小さくない。
果たして、12月に望む井上との決戦は実現するのか。母国での興行を優先したグッドマン陣営の行動によって、その行く末は完全に不透明な状態となった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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