井上尚弥のSバンタム停留は「賢明な判断」 元世界4階級制覇王者が階級上げに持論「キャリアを台無しにする必要はない」
「ここまでの輝かしいキャリアを台無しにするようなリスクを冒す必要性は全くない。イノウエはバンタムとスーパーバンタムで4団体統一王者になったという功績があるのに、なぜ階級上げを急ぐ必要があるんだ? 彼は今の階級でも素晴らしいし、トップファイターたちを打ち負かしているじゃないか」
さらに「イノウエがスーパーバンタムで『やり尽くした』と感じる時にフェザー級に移ればいい」と絶対王者の胸中を慮ったマルケス氏は「今やるべきはスーパーバンタムで誰が一番なのかをハッキリさせることだ」とも強調。現階級に留まる決意を示している日本人スターに課題を投げかけている。
「まずは本当に戦う相手がいなくなるまでやるべきだ。そして、自分が成長し、『これはいけるぞ』と感じた時に次に進めばいい。フェザー級で戦うのには相当な自信が必要になるからね。彼のような選手は単純に階級を上げることが目的にはならない。そこで勝たなきゃいけないんだ。適切に上がっていくのには、良い戦略が必要になる」
自身にとって5階級制覇も絡んでくるフェザー級で戦うための“準備期間”をいかに過ごすか。スーパーバンタム級で敵なしの王者としての地位を固める井上は、間違いなく真価を問われている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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