NPBも「現役ドラフト」の導入を検討?メジャーリーグでの成功例はMVPを獲得したあの選手
「ルール5ドラフト」で成功した選手は・・・
最も有名なのはレンジャーズでMVPに輝いたジョシュ・ハミルトン外野手だろう。
1999年のドラフト全体1位指名でデビルレイズに入団。だが、アルコールとコカインの依存症に苦しみ、2年間は野球から完全に離れるほどだった。復帰後、2006年のルール5ドラフトでカブスがデビルレイズから獲得。すぐにレッズへとトレードされた。こうしてトレードチップ(交換要員)に使われることが多いのも同ドラフトの特徴だ。
2007年シーズン、ハミルトンはケガや胃の疾患に苦しみながらも、打率・292、19本塁打、47打点と大器の片鱗をのぞかせる。翌2008年にはレンジャーズへ移籍し、打率・304、32本塁打、130打点で打点王のタイトルを獲得。2010年は打率・359で首位打者に輝き、チームをリーグ優勝へと導いたことでア・リーグMVPも受賞した。
その他にもツインズ、メッツなどでプレーした左腕ヨハン・サン。マーリンズやブレーブスで活躍した強打の二塁手のダン・アグラら、スター選手も確かに誕生してはいる。
逸材を埋もれさせたままでは球界の損失ではある。だが、制度導入ですぐに日陰からスターが生まれるかというと、そう甘い話でもあるまい。メジャーリーグのような細かいルール、縛りを話し合い、見直していくことも必要だろう。まずは制度を走らせて、ルールの不備はその後に修正を重ねていく。「見切り発車」と言われても、早く一歩を踏み出すことが、より現状に合ったシステム構築への近道には映る。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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