選抜高校野球21世紀枠、「不遇エピソード王決定戦」からの脱却 横浜清陵が選出された「意義」

選抜への出場権を手にして喜びの表情を見せる横浜清陵の選手たち(C)産経新聞社
その校名が呼ばれた瞬間、SNSが沸き上がりました。
1月24日に大阪市内で行われた第97回選抜高等学校野球大会の選考委員会。注目の「21世紀枠」に選出されたのは、「当確」の噂で持ちきりだった長崎の離島・壱岐ともう1枠、意外や意外、神奈川県内の県立校・横浜清陵だったのです。
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横浜、東海大相模、慶応、桐蔭学園など甲子園優勝経験を持つ強豪私立がひしめき合い、ハイレベルな切磋琢磨を繰り広げる激戦区・神奈川。その中において、横浜清陵は昨秋の県大会で公立校としては唯一のベスト8に入るなど、健闘してきました。
神奈川県内の高校が21世紀枠に選ばれるのは史上初で、神奈川県内の県立高校が甲子園に出場するのは実に71年ぶりです。
横浜清陵の21世紀枠選出は画期的であると、スポーツ紙のデスクは言います。
「これまで21世紀枠は、離島や過疎などの困難を克服した学校や、国公立大に合格者を輩出する文武両道の名門進学校が選ばれる傾向にありました。確かにガチで勝負するなら強豪私立ばかりが名を連ねる甲子園大会の中で、それらの学校が選ばれる価値は大きいと言えます」
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