「調査は全く不十分」汚染懸念が尽きなかったセーヌ川でのパリ五輪の競技強行に米専門家が苦言「過小評価する可能性も」

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 米紙『Politico』は「オリンピックに出た選手たちは、競技中で見たものについての疑念、病気への不安、さらに悪い噂が飛び交う嵐の中を走り抜けた。パリ市の計画は野心的だが、ごくごく単純なものにすぎなかった」と指摘。「セーヌ川が本当に安全であると証明する検査がどれほど信頼できるものなのかについては疑問が多く残っている」と断じた。

 また、同紙の取材に応じた水質調査の最先端システムを開発する米企業『Fluidion』のダン・アンゲレスクCEOは、大会期間中に独自に計測したセーヌ川の水質について「セーヌ川のようなリスクのある川を測定するには、運営側が行った調査方法は全く不十分だ」と断言。「彼らを全面的に責めることはできない」としながら、こう論じている。

「我々は大会期間中に水質が基準値よりもはるかに上回っていることを確認している。パリ市がオリンピック期間中に導入した一般的なやり方では、水質に対して過度に楽観的な見方をし、大腸菌や(排泄物の)粒子を含むリスクを過小評価する可能性があった」

 選手や各国代表スタッフを含めた専門家から非難の声が相次いだセーヌ川での競技開催。強行的に行ったにも関わらず、大きなアクシデントもなく無事に遂行できたのは、不幸中の幸いとも言えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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