「魚に虫がいるんだ」選手から不満が噴出した選手村の食事事情「フランスはどこかおかしい」【パリ五輪事件簿】
銀メダリスト、アダム・ピーティの発言は波紋を呼んだ(C)Getty Images
様々な話題が取りざたされたパリ五輪では選手が多くの時間を過ごす選手村も注目された。
大きくクローズアップされたのは食事面の不備だった。開始直後から不満が表面化、アスリートの間からは「控え目にいって最悪」「肉が足りない」などの不満が出る中、極めつけは競泳男子100メートル平泳ぎ銀メダリストのアダム・ピーティの告発だった。たんぱく質のチョイスが足りない、行列システムが確立されてなく、長く並ばないといけないなどの不満とともにほかの選手から聞いた話として「魚に虫がいるんだ」と衝撃的な告白を行い、大きな注目を集めた。
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”魚に虫”発言に関しては食事を提供するフランスのケータリング会社が猛反発。組織委員会も英国チームから実際の苦情は受けてないとしたが、後味の悪さは残った。
「史上最も環境に優しい大会」をうたい、食事面でも地元の食材を使い、ビーガン食の割合を増やすなど組織委員会も配慮したが、アスリートとの”見解の違い”があった。
4年に1度の大会に選手たちは魂を込めて臨み、1日で莫大なカロリーを消費する。良質なタンパク質であり、エネルギー補給を目的とした肉食が好まれる中で、その割合が少なかったことで選手たちからは不満が漏れた。
ついには前回の東京五輪との比較の声まで出てきた。
競泳男子100メートル背泳ぎで金メダルに輝いたトーマス・チェッコンはフランスの日刊紙『Quest France』で「部屋はエアコンがなくてとても暑いし、食べ物もまずい」とコメント。