防御率は驚異の1点台 韓国に舞い戻った元阪神助っ人の躍動に地元メディアで皮肉の声「日本との差は埋められない」
日々投打で異次元の活躍を続ける大谷。そのハイパフォーマンスに賛辞が相次いだ(C)Getty Images
日本で本領を発揮しきれなかった助っ人が、韓国で水を得た魚のように躍動している。昨季に阪神との契約満了を迎え、KBO(韓国プロ野球)リーグの古豪である斗山ベアーズへの復帰を果たしていたラウル・アルカンタラだ。
2020年に韓国のKBOリーグで20勝(2敗)を挙げた実績を引っ提げて鳴り物入りで猛虎の一員となったアルカンタラ。しかし、2年4億2000万円(推定)の大型契約を締結した助っ人は日本球界で本領発揮とは至らなかった。
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1年目はシーズン終盤に中継ぎに配置転換され、いわゆる勝ちパターンの一角を任さるなど、まずまずの活躍を見せたものの、勝負の2年目は鳴かず飛ばず……。ストレートを痛打される場面が散見され、通算成績で防御率3.96、WHIP1.17と散々な結果で帰国を余儀なくされた。
決して華々しい成績は残せず、一部では「ダメ助っ人」のレッテルを貼られてしまった感が否めないアルカンタラ。しかし、「日本人コーチからのアドバイスもとても役に立ったし、多くを学んだ」という30歳は、いま、韓国球界でエース級の働きを見せている。
今年1月に古巣だった斗山に復帰を果たすと、開幕から9試合に先発して5勝(2敗)し、防御率とWHIPは驚異の1.29と0.93。“超”が付くほどの打高投低が指摘される韓国球界にあって図抜けたハイアベレージを記録。チームを率いる元巨人の助っ人であり、韓国球界で「国民の打者」と称されるイ・スンヨプが「アルカンタラが投げる日は必ず勝つという確信を与えてくれている」「チームが苦しい時には一番に彼を思い出す」とベタ褒めするほどなのだ。