U-18高校日本代表、甲子園優勝校・履正社から代表選出ゼロの理由
4番の井上広大外野手は高校通算49本
それにしても-。全出場校の頂点に立った履正社への配慮がなさ過ぎるのではないか?
そう話題になったのは、U‐18日本代表のメンバー選出についてです。何と全国制覇した強打のチームから、侍ジャパンに選ばれた選手は「ゼロ」だったからです。
いやいや。日の丸を背負うに相応しい若武者は履正社に何人もいました。例えば、満場一致で選ばれる資格があるのは4番の井上広大外野手です。
決勝戦では奥川から1点ビハインドの3回、左中間にへ逆転3ランをかっ飛ばしました。今大会は通算14打点とチャンスにめっぽう強く、大阪大会では4本、甲子園では3本をマーク。高校通算49号で、秋の国体では「50号」の大台到達が期待されます。
こんなすごい打者がなぜ、漏れてしまったのでしょうか。ポイントは選出時期にありそうです。
選出時期は?
日本高野連から高校日本代表の全20選手が発表されたのは8月20日。決勝戦の2日前です。つまり、全国制覇した高校がどこなのか、Vに貢献した選手は誰なのかは、全く選考に加味されていないのです。
むしろ、スケジュール調整などを考慮すれば、かなり早い段階で「内定」が各校に通達されていたと考えた方が自然かもしれません。
これでは、高校球界の頂点に立った履正社ナインは浮かばれません。侍ジャパンに選出されることは、今後の人生へ多くのメリットをもたらすからです。
全国から集った精鋭達と数週間、同じ釜のメシを食う。グラウンド内はもちろん、異国での共同生活を経て、絆は深まります。進路はプロでも進学でも社会人でも、日の丸を背負って絶対に負けられない戦いに臨んだ者同士、強い友情が芽生え、ネットワークが構築されます。
スカウト陣も木製バットへの対応を最終チェックするため、緊張感漂う一戦でバットが火を噴けば、指名順位がワンランク上昇することも可能です。
韓国の地で善戦を繰り広げている高校日本代表に難癖をつける気はありませんが、やはり「全国制覇校から選出ゼロ」は不可解な印象を与えていることは事実でしょう。
日の丸を背負うのは高校野球に打ち込む全ての若者の夢。だからこそ、「なぜ?」のクエスチョンマークとは無縁の、実力至上主義で選出してほしいものです。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]