日本にはあった「サッカーの肝」 闘将マテウスがドイツ代表の傲慢さを糾弾「日本は仲間のために戦っていた」
まさに過渡期にあるドイツ。日本戦の敗北は彼らにとってあまりに痛恨だった(C)Getty Images
日本列島を熱狂させ、世界を驚かせた森保ジャパンによるドイツからの快勝劇。その衝撃の余波は、いまだ広がり続けている。
文字通りの完勝だった。日本代表は1点を先制した19分にレロイ・ザネに同点弾を決められたものの、その後は危なげなく試合を進行。森保一監督が「相手の嫌がることを賢くトライしてくれた」と振り返ったように、攻勢を強めるドイツを冷静にいなし、機を見てはカウンターを発動。終わってみれば、4-1と差をつけ、白星を飾った。
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本拠地での3連敗は38年ぶりというドイツにとってみれば、痛恨の敗北だったのは言うまでもない。実際、試合からわずか24時間後にはハンジ・フリック監督が「スポーツ面での成功こそが、我々にとって最優先事項だ」(ドイツ・サッカー連盟のベルント・ノイエンドルフ会長談)と解任の憂き目にあった。
試合後に「失敗だ」(大衆紙『Bild』)とも揶揄された日本戦は、ドイツ国内で大きな波紋を広げた。そして、ついにはレジェンドの逆鱗に触れている。同国代表として5度のワールドカップ出場を誇るローター・マテウスは、衛星放送『Sky』のコラムにおいて、「ドイツが世界最高のレベルでなくなったのは、フリックだけの責任ではなく、主に選手たちのせいだ」と断言。献身さが見られない選手の精神面を手厳しく批判した。
「個々を見れば、クラブではうまくいっている。だが、代表チームには、(ワールドカップを優勝した)バスケットボールの選手たちが見せた情熱がまさに欠けている。私は試合後にすべてが悪いと言う人間ではない。しかし、この1年以上うまくいっていないのは事実だ」