実戦デビューのロッテ・佐々木朗希に吉井理人投手コーチ「スピードガンをごみ箱に捨てたい」

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平日のデーゲームながらZOZOマリンスタジアムはチケット完売だった(鶴田真也撮影)


 日本ハムのコーチ時代にダルビッシュ有や大谷翔平ら高卒ルーキーを指導して大投手に成長させた名伯楽。佐々木朗は昨年5月のシート打撃の後にコンディション不良で投球練習を一時回避。その後も実戦登板の機会はなく、1年目を終えた。能力はピカイチながらそれに耐えうる体ができていないと判断し、あえて体づくりに専念させたと考えられる。加えて、全力で投げないというクセをつけさせ、通年で活躍できる先発投手としてまずは順応させる。首脳陣の狙いはそれだと思う。

 昨年1月の新人合同トレで順天堂大の協力の下、体力測定をしたところ、瞬発系の身体能力が際立っていることが判明した。例えば、太ももの筋収縮力について順大スポーツ健康科学部の窪田敦之准教授は「データに照らし合わせると、100メートルを10秒3程度で走るスプリンターと同等になった」と説明。さらに「身体が成熟していない状況を踏まえると筋力的にもまだまだポテンシャルがある」とも指摘した。

 野球界ではポテンシャルが高い一方で故障が多い投手のことを「ガラスのエース」とよく例えられる。自動車のF1でも、馬力のあるエンジンには必ず耐久性が必要で、高い出力に耐えられない場合はエンジンは壊れてしまう。一発の速さはあってもエンジントラブルで必ずリタイア。これでは優勝争いもできない。

 佐々木朗の肩も壊れないようにするためにあえてブレーキをかけ、1年間は強度を高めることに徹底的に費やしたとみられる。しかも、やみくもにフルパワーを出さず、球質を向上させて、8分目程度の力で打者を抑えるという「チューンアップ」も施された。それが今回の最速153キロという数字に表れているのではないか。

 あるライバル球団のスコアラーも「間違いなく逸材。このまま行けば、早い段階で1軍の試合に使ってくるのではないか」と警戒の念を強めている。次回登板はオープン最終カードとなる20、21日のDeNA戦(横浜スタジアム)となる可能性があり、2イニング限定で投げる見通し。その後も球数やイニング数を徐々に増やして調整していく方針で、順調にいけば、ゴールデンウイーク後に1軍デビューを果たせるかもしれない。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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