「頑張って行ってこいという雰囲気ではない」 佐々木朗希のメジャー挑戦に関して球団OBからも”苦言”が呈される「理由」
一方、剛速球が注目されるが「佐々木よりも速く投げるメジャーの投手はいっぱいいる」としながら、「平均が153キロとかだから。162試合、その間、ずっと投げていけるのか。今年だって(シーズン中に)2回休んでいる」と定期的に休養が必要な肉体面にも目を向けた。
佐々木は今季18試合に登板し、10勝(5敗)とキャリア初となる2桁勝利をマーク。一方、2度戦線離脱するなど、年間を通してローテーションは守れず、規定投球回は未達に終わった。
さらに球団の後輩でもある右腕のメジャー挑戦について、愛甲氏は「ちょっといろいろ問題があったじゃない。アメリカに行く行かないで」と切り出した。昨オフもメジャー移籍をめぐって球団と越年交渉、またプロ野球選手会も脱会していたことが明らかになるなど、近年佐々木のメジャー移籍願望は表面下する一方で、ロッテファンの間では、チームに在籍している間はチームを支えるパフォーマンスを示してほしいという声もあった。
結果として在籍5シーズンで、シーズン通して稼働した年はなく、今季も2度の離脱など、規定投球回には至らなかった。
愛甲氏はこう続けた。
「日本人としては、あの感じはあまり受け入れられないよね。頑張って頑張って、みんなで『頑張って行ってこい!』という雰囲気ではない。頑張ってほしいというのは全然あるけど、もっと日本でがむしゃらに頑張ってほしいという感じはある」とコメント。在籍するロッテでもっと頑張ってほしかったと率直に球団OBとしての思いを語ったのだ。
近年では多くの選手がポスティングシステム、海外FA権を行使して海を渡っている。選手それぞれの背景もある中で佐々木の挑戦に関しては、未だに多くのロッテファンが未消化な思いを抱えているのも事実だ。
ただすでに局面は前へ進んでいる。今後は佐々木がどの球団に在籍するか、来季以降のパフォーマンスが要注目となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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