“珍トライ”が話題の日本戦で自信 批判続きのイングランドを代表OBが擁護「日本には1トライも許さなかった」【ラグビーW杯】
一部で「史上最悪のトライ」とも揶揄されたローズの冷静なプレーで日本に競り勝ったイングランド。しかし、そのプレー内容に批判の声が飛び交った。(C)Getty Images
日本との激闘は“ラグビーの母国”で話題となり続けている。
去る9月17日に行われたラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会のプールD第2戦で、イングランド代表は日本代表に34-12で勝利。大会2連勝を飾り、準々決勝進出へまた一歩前進した。
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結果を見れば、イングランドの快勝を言える。ただ、レッドローズ(ラグビーイングランド代表の愛称)は、下馬評で格下と見られた日本に苦戦を強いられていた。それでも一進一退の攻防が続いて1点差と迫られた56分に、味方のこぼしたボールがプロップのジョー・マーラーの頭に直撃するワンプレーが桜戦士たちのセルフジャッジを招き、相手を突き放すトライを成功。これで流れを呼び込んで競り勝った。
何よりも欲しかった勝利を掴んだ。しかし、接戦を余儀なくされたアルゼンチン代表との開幕節に続く苦闘に各国メディアや識者から批判の声が殺到。元フランス代表FLオリビエ・マーニュ氏が自身のX(旧ツイッター)で「このイングランドは最悪だ。欲望も、喜びも、一貫性もないじゃないか。反吐が出るようなラグビーをしている」と投稿。辛辣にライバルを皮肉った。
もっとも、国内メディアからは、連勝を収めた代表の成果を称える声は多い。とりわけ苦戦を強いられた日本戦への評価は上々だ。元イングランド代表戦士のウーゴ・モニエ氏は、英紙『The Guardian』のコラムにおいて「日本の勝利に対するネガティブな意見は見当違いだ」と断言。そして、次のように振り返っている。
「日本戦後に多く語られたのは、イングランドはほとんどの場面でキックに終始。一方で日本は良いラグビーをし、魔法のような瞬間を演出したというものだった。しかし、現実はそうじゃない。現実は日本に1トライも許さなかったのに対し、イングランドが4トライを決めて快勝したことだ。彼らにネガティブな意見をぶつけるのは間違いだ」