「育成のソフトバンク」に何が起きているのか 育成ドラ1選手入団辞退の背景にあるもの 球界OBからは「埋もれるし、やる気もなくす」
高木氏は同選手の決断について「すごく悩んだろうね、1位で指名してくれた恩義とかもあるし」と慮りながら、今後大学進学を果たしてプロ入りを目指すとすれば、「相当なレベルアップして帰ってくると思う」と決して間違いではないと背中を押した。
一方、ソフトバンクにおいては今オフ、球団からの戦力外、育成再契約を拒否し、中日との育成契約を選んだ三浦や同じく戦力外から育成再契約を拒否して、西武の育成選手として再スタートすることを選んだ仲田慶介などの例も出てきている。
高木氏はこういった事例を受けて「40人の中で競い合うのと、100人の中と競い合うのとはわけが違う」としながら、多くの人数で限られた枠を競う合うことで、目が届かない部分も出てくると指摘。
「(選手側も)埋もれるし、やる気もなくす」と選手に及ぼす影響を危惧するシーンもあった。
育成選手契約については 「多すぎると良くない」としながら、絞り込んで獲得する必要性を訴えた。
野球界の裾野を拡げる意味で取り入れられた同制度についても「地域でユースとかジュニアユースを作ればいいと思う」と、サッカー方式での育成法について持論を語る場面もあった。
育成制度においては導入20年で様々な課題も浮上している。今後どのように発展させていくのかも含め、在りかたが引き続き議論されそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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