広島・菊池が9年連続9度目のGG賞を受賞 ヤクルト・山田との差は何だったのか。

タグ: , , 2021/12/3

 ゴールデン・グラブ賞は記者投票によって決まる。稀代の名手、という菊池のイメージが大きく得票に影響したのは間違いないだろう。一方で数年前に比べて衰えが指摘される守備だが、二塁手としての連続守備機会無失策が569で止まった4月2日のDeNA戦の失策は、前に突っ込んで攻めた守備の結果だった。失策という判定に、両軍から記録訂正を求める要望書が出されるほど。山田の守備は素晴らしかったが、菊池も受賞するにふさわしい高い守備技術を備えているのも確か。足元を見れば、人工芝の神宮球場よりも打球処理が難しい、天然芝のマツダスタジアムを本拠地としている。天然芝だからこそのダイナミックなプレーも持ち味。屈指の高いレベルで両者が競っていると見るべきだ。

 来年、菊池は10年連続10度目の受賞という節目に挑戦する。10年連続はセ・リーグ最長記録となり、10度受賞の球団最多記録となる。「素直にうれしい。来年もまた取れるように、一生懸命白球を追いたいと思う」と喜んだ。一部の数字マニアからは今回の受賞を疑問視する声も飛んだが、例えば2人が同じチームで臨んだ夏の東京五輪では、稲葉篤紀監督は菊池を正二塁手に据え、山田哲人は全試合DHで起用された。評価や求める基準は人それぞれ。節目に到達すれば、間違いなく金字塔となる。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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