衝撃の階級上げで見据える“井上尚弥の影” グッドマン陣営が証言したフェザー参戦の理由「我々はどんなモンスターも恐れない」

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今年5月に再起戦を制し、ふたたびキャリアを始動させたグッドマン。(C)Getty Images

 26歳のチャレンジャーの急転直下の昇級は、小さくない驚きを生んだ。

 現地時間6月7日、米老舗専門誌『Ring Magazine』は、今年8月16日にサウジアラビア・リヤドで行われる興行のセミファイナルとして、WBAフェザー級王者ニック・ボール(英国)と、IBF世界スーパーバンタム級1位サム・グッドマン(豪州)のタイトルマッチが組まれると報じた。

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 前代未聞とも言えるマッチメイクだ。今年3月に地元リバプールで、同級6位だったTJ・ドヘニー(アイルランド)に10回TKO勝ちを収めていたボール側にとっては、これまでと変わらない防衛戦だが、グッドマンにとってはこの上ないビッグチャンスとなる。

 これまでのグッドマンはキャリア20戦無敗、IBFスーパーバンタム級1位の好結果を出していたが、世界戦経験は「ゼロ」。昨年12月24日には、現4団体統一王者の井上尚弥(大橋)と東京・有明アリーナで挑戦する予定だったが、2度の負傷により、試合を1カ月延期した上に最終的にキャンセル。チャンスを逸したとして小さくない波紋を生んでいた。そうした中でフェザー昇級初戦ながら猛者とのタイトルマッチを組まれるのは、興行を主催するサウジアラビア国営の国際娯楽イベント『Riyadh Season』の期待の表れとも言える。

 井上戦のキャンセル後には、「イノウエが逃げているなんて思わない。でも、叶うことなら彼に挑戦したい」と公言。自らが金銭的な困窮状態にあったことも告白していたグッドマンだけに、高額のファイトマネーが見込める灼熱のサウジアラビア決戦に挑まない理由はなかったのかもしれない。

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