どうする侍捕手?「実績」の甲斐拓也か、「打率6割」の中村悠平か
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第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、侍ジャパンは日本ラウンド5連勝で準決勝に進出。決戦の舞台となる米国マイアミ行きを決めた。捕手の起用を見ると、甲斐拓也(30=ソフトバンク)、中村悠平(32=ヤクルト)が交互に先発マスクをかぶってきた。大城卓三(30=巨人)は途中交代で試合終盤に出場し「第3捕手」の位置づけだ。
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◆準々決勝までの先発捕手 ()内は先発投手
第1戦=甲斐、中国戦(大谷翔平)
第2戦=中村、韓国戦(ダルビッシュ有)
第3戦=甲斐、チェコ戦(佐々木朗希)
第4戦=中村、オーストラリア戦(山本由伸)
第5戦=甲斐、イタリア戦(大谷翔平)
いずれも日本が大差勝ちし、捕手はそれほど目立たなかった。しかし準決勝以降は接戦の展開が予想され、捕手にかかる比重は攻守両面で大きくなる。日本ラウンドでは甲斐と中村それぞれ特徴を発揮してきたが、打撃に関しては明暗が分かれている。
◆今大会の打撃成績
甲斐=3試合、打率.100、2打点
(10打数1安打、 4三振3四球1犠打)
中村=3試合、打率.600、1打点
(5打数3安打、 1三振2四球1犠打)
甲斐は初戦の中国戦で適時2点二塁打を放ったが、その後は無安打と音なし。準々決勝イタリア戦では3三振とタイミングが合わず、さっぱりだった。
一方、中村はオーストラリア戦で3安打1打点をマーク。状況に応じた進塁打など内容も良く、打撃に関しては中村の方が状態は良い。
甲斐は国際試合の短期決戦で実績がある。金メダルを獲得した21年東京五輪で日本の正捕手を務め、5試合で.385の高打率をマーク。攻略の難しい初見の投手に対し、配球の読みも光った。ただ、もともと打撃型ではなく、昨シーズンの打率は1割8分。「甲斐キャノン」に代表される強肩と堅実な守備が持ち味で、他の2人にはない国際試合での経験が武器だ。
過去のWBCでは、打力のあるメイン捕手固定が基本線だった。第1回大会で全8試合に出場した里崎智也(ロッテ)が打率.409のバットでチームを引っ張り、日本の初優勝に貢献。第4回大会までいずれも、強打の捕手か、打撃好調な選手が中心に起用されてきた。