「DHは褒め言葉ではない」――代理人は鈴木誠也の守備機会を主張も…強打の外野手タッカー獲得でカブス構想に変化
仮にベリンジャーをトレードで放出したとして、気になるのは鈴木の起用法だ。カブスの地元メディアでしきりに論じられているのは、DHとしての抜擢だ。外野の3ポジションを守備に定評のあるイアン・ハップ、ピート・クロウ=アームストロング、そしてタッカーで埋め、鈴木を打撃に専念させようというプランである。
カブスの地元放送局『Marquee Sports Network』は「タッカーのトレードはカブスの打線の様相を大きく変える」と指摘。「現時点で外野手の顔ぶれは多く、仮にベリンジャーを売りに出した場合、スズキがDHのポジションを利用して多くの打席を確保する可能性が高い」とカブスの構想を読み解いている。
もっとも、カブスと2年契約を残す鈴木側はDHとしての起用に不満を抱く可能性もゼロではない。代理人を務めるジョエル・ウルフ氏は、今月10日の記者会見で「彼ら(カブス)はセイヤをトレードしたいとは思っていないと思うが、『これは断れない』と感じるシナリオもあるかもしれない」と明言。さらに「『フルタイムのDHになれるぞ』と言われたら、彼はその球団と契約しなかった。セイヤは日本で素晴らしい守備の名手だった。だから、DHというのは褒め言葉ではない」と守備機会を求める鈴木の意向を明確にしている。
スター外野手の獲得で一気にテコ入れに動き出しそうなカブス。その展開は鈴木の起用法を含めて注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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