「悪夢」と言われた男が一変! 真価を発揮する藤浪晋太郎に米メディアも熱狂「極めて重要な生命線だ」
オリオールズのリリーフエースとなりつつある藤浪。その怪腕ぶりには米メディアも熱視線を向ける。(C)Getty Images
日本球界屈指の剛腕が真価を発揮している。藤浪晋太郎(オリオールズ)だ。
現地9月13日に行われた本拠地でのカージナルス戦に9回から登板した藤浪は、打者3人に対して1奪三振を含むパーフェクトピッチでねじ伏せた。惜しくもチームは0-1で敗れたものの、緊迫したマウンドを危なげなく終えた背番号14の存在感は高まった。
【動画】変貌した藤浪晋太郎、渾身163キロの剛速球での奪三振シーン
鳴り物入りでメジャー移籍を叶え、アスレティックスで迎えた開幕当初の評価は散々だった。彼の課題であった制球難も悪目立ちした4月時点での13.00。5月に先発ローテーションから外された際の現地メディアの評価は「最悪の契約」(スポーツ専門サイト『Sportskeeda』)と喜ばしいものではなかった。
くすぶっていた右腕に転機が訪れたのは7月。オリオールズへのトレードだ。上位争いをするチームでの登板機会は藤浪にとって刺激となった。制球が安定しだした7月に防御率を8.08まで減らすと、8月終了時点で7.64にまで減少。そして、9月は6試合連続完封で6.96となった。
直近11試合での成績も凄まじい。12回3/2を投げ、自責点はわずかに2。さらに奪三振率は10.66のハイアベレージで、与四球も1。WHIP(1イニング当たりの与四球数+被安打数)に至っては0.79。「悪夢だ」と揶揄されていたとは思えない抜群の安定感を誇り、「リリーフエース」といっても過言ではない。