力強い真っすぐを軸にした変幻自在の投球で大谷はメッツ打線を翻弄した(C)Getty Images
まさに芸術が如し。相手バッターのバットが面白いように空を切る投球だった。
現地時間4月15日、ドジャースの大谷翔平は本拠地で行われたメッツ戦に先発登板。エンゼルス時代の2021年5月28日のアスレチックス戦以来5年ぶりとなる「投手専念」のマウンドとなったが、6回(95球)を投げ、被安打2、10奪三振、1失点と強力打線を圧倒した。
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中7日で迎えたマウンドは普段とは状況が異なった。13日に行われたメッツ戦で「登板中にできるだけリラックスして、いい感覚でいられるには何が最善かという点を重視した」(デーブ・ロバーツ監督談)というチームの意向から、指名打者としての出場をしなかった。実に1783日ぶりのシチュエーションだった。
それでも「投げること」だけに注力した影響はポジティブに働いた。強打者が居並ぶメッツ打線を相手に毎回の10奪三振を記録。2つの四球からピンチを招いたところから1点を失った5回には、なおも1死二、三塁という局面でギアチェンジ。トミー・ファムを100.3マイル(約161.4キロ)の浮き上がるような4シームで空振り三振に仕留めると、続くフランシスコ・リンドーアは、今季最速となる100.4マイル(約161.5キロ)の4シームで左直に抑えた。
この日の大谷は4シームのほかに、スイーパー、スプリット、スライダー、カーブ、シンカーを投球。メッツのカルロス・メンドーサ監督が「何もさせてもらえなかった」と落胆したように、95球中の空振り率は42%と驚異的な数字を叩き出した。25歳の若手捕手ダルトン・ラッシングが「まぁ、ショウヘイのことだからね。元々優れた投手だけど、投球に専念したらトップクラスだってことだよ。あれができるのは世界でもトップ選手だけだ」と舌を巻くほどの内容だった。