「目指されても問題ない人間に」野球を愛するからこその6万個のグラブ寄付 異例の行動に見た大谷翔平の“本気”
野球界のスーパースターとなった大谷。彼のグラウンド外の積極的な行動は小さくない注目を集めた。(C)Getty Images
野球界の未来を担う子どもたちへの行動は大きな反響を呼んでいる。現地時間11月8日、大谷翔平(エンゼルス)は自身のインスタグラムを更新し、日本国内にある約2万校の全小学校に約6万個のジュニア用グラブを寄付すると発表した。
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「野球を通じて元気に楽しく日々を過ごしてもらえたら嬉しいです。このグローブを使っていた子どもたちと将来一緒に野球ができることを楽しみにしています!」
仰天と言うべき発表を行った投稿には本人の想いが記されていた。まさに球界の将来を考える大谷らしい文言だった。
野球人気の低迷が叫ばれるようになって久しい。これは日本だけにあらず、「野球の本場」と言われるアメリカでも顕著となっている。経済メディア『Michigan Journal』が昨年12月に掲載した記事によれば、1992年に2198万人を記録したテレビ中継の視聴者数も22年には751万人にまで減少。さらに18~34歳までの比較的に若い世代への人気調査では、野球はアメリカンフットボールに続く2位にランクされているものの、全体の23%しか票数が集まらなかったという。
おそらく大谷はここまで具体的な数字を意識して、先述のコメントを発信したわけではないだろう。それでも今回の寄付は彼が野球の未来を憂いたうえでの行動と考えるのは想像に難くない。なぜなら大谷はこれまでも野球界の将来を気にかけるコメントを発信してきたからだ。