「野球選手として、あとどれぐらいできるか――」大谷翔平、異例の巨額契約から1年で果たした“有言実行”のWS進出
それこそヤンキースを含めた複数球団による争奪戦が繰り広げられた。その中でドジャースとの契約を選んだ理由について、こう語っていた。
「僕自身の優先順位は、もちろん契約形態から分かるように、一番上のところではあるので。野球選手として、あとどれぐらいできるかっていうのは正直、誰もわからないですし。勝つことっていうのが、僕にとって今一番大事なことかなと思います」
エンゼルスでの6年間で大谷は個人として黄金期を迎えた。メジャー移籍時に大衆から「実現不可能」とまで言われた二刀流を成功させ、2度のMVPを受賞した。だが、チームとして地区優勝はおろか、ポストシーズンすらも果たせなかった。
だからこそ、「勝つこと」は最優先事項だった。
「一番大事なのは、やっぱり全員が勝ちに、同じ方向を向いているということが大事だと思うので。オーナーグループもそうですし、フロントの皆さんもそうですし、もちろんチームメート、ファンの皆さんもそうですし、みんなが、そこに向かっているというのが一番大事かなと思います」
そう話した大谷。それだけに今回のワールドシリーズ進出はまさに有言実行だと言えよう。
レギュラーシーズンでは史上初となる「シーズン54本塁打・59盗塁」を達成。獅子奮迅の活躍でチームを地区優勝に導くと、ポストシーズンも打率.286、3本塁打、10打点、OPS.934と活躍し、米球界の頂にあと4勝と迫った。
メッツとのリーグ優勝決定戦第6戦後、悲願のワールドシリーズについて「僕がずっと出たいなと思って、プレーしたいなと思った場所なので。今この瞬間からそこ(ワールドチャンピオン)を目指して、勝つだけ」と笑みを浮かべた大谷。充実感に満ちた表情を見せた偉才は、これ以上にない形でヤンキースとの天王山に挑む。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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