「言わなくていいかな」――異例の“結婚会見”で際立った大谷翔平の稀有な対応力 家族を守った姿に見た寵児たる所以
自身のパーソナルな情報を口外した大谷。その珍しいメディア対応の場でも偉才ぶりは際立った。(C)Getty Images
雄弁は銀、沈黙は金――。球史に残るスーパースターの毅然とした対応は、まさにそれを体現していた。
現地2月29日に報道陣の取材に応じたドジャースの大谷翔平には日本のメディアを中心にありとあらゆる質問が飛んだ。無論、話題の中心は前日に自身のインスタグラムで発表した結婚に関するものだった。
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記者陣からはあらゆる角度から質問が飛び交った。これ自体は自然な行為ではある。日ごろからプライベートな情報を一切口外しない大谷が自ら設けた異例の場で、世界中の関心を集める情報を訊ける機会はそうそうない。
ゆえに結婚発表時に「日本人」としていた相手に関する詳細や馴れ初めなどプライベートな情報を掘り出そうと、記者からは際どい質問も飛んだ。これに「皆さんがうるさいので(笑)」と冗談を口にする余裕を見せた大谷を見るに、ある程度の際どい問いかけを受けるのは、おそらく覚悟の上だった。
だからこそ際立ったのは、質問への切り替えしである。
芸能ニュースなどで当たり前に見られるプロポーズの言葉を聞き出された際には、「普通に言いました。あえて言う必要はないと思います(笑)」とキッパリ。さらに馴れ初めも「言えないです。言えなくはないですけど。言える範囲で? 短いスパンで何回かたまたま会ったので、それからというのが一番ですかね。日本で、です」と多くは語らなかった。