水原騒動下で2度の事情聴取も惑わず…“ゴジラ超え”の大谷翔平が見せた究極の集中力「裏切りにも負けずに打ち続けた」
松井氏を超える本塁打記録を打ち立てた大谷。そのパフォーマンスに称賛の声は続いている。(C)Getty Images
予期せぬ騒動によって生まれた“逆風”に晒されながらも大谷翔平(ドジャース)は歩みを進めた。その姿勢は、野球の本場でも高く評価されている。
現地時間4月21日に行われたメッツ戦に「2番・指名打者」で先発した大谷は、スコアレスで迎えた3回の第2打席に今季第5号となるアーチを記録。メジャーリーグの日本人選手史上最多となる176号をマークした。
【動画】歴史を塗り替える一発!大谷翔平がメジャー日本選手最多176号を放ったシーン
10-0での大勝に貢献した試合後のフラッシュインタビューで大谷は「早く打ちたいと思っていたので、安心と喜びがある」と漏らした。その姿からも、ここまでの道のりが平たんなものでなかったというのは、想像に難くはなかった。
いわゆる“ゴジラ超え”まで残り5本として迎えた今季も、決して楽々と達成したわけではなかった。開幕してすぐにグラウンド外で発生した一大スキャンダルの対応に追われた。
パドレスとの韓国シリーズが幕を開けた直後の3月20日に、専属通訳だった水原一平容疑者の“裏切り”が発覚。「ギャンブル依存症だった」という同容疑者は大谷の銀行口座から1600万ドル(約24億5000万円)もの巨額資金を不正に盗用していたのである。
一介の通訳の垣根を越えた“盟友”と呼ばれる人物が違法賭博に手を染めていたとあって、大谷にも疑義の念が向けられた。