“投手・大谷”の守護神説に猛反発! 仰天復帰予測にMLB通算213勝&154セーブの大投手が異論「メリットがあるとは到底思えない」
投手としての復帰に向けて、着実に歩みを進めている大谷。(C)Getty Images
現地時間5月31日、ドジャースの大谷翔平は、本拠地で行われたヤンキース戦前に実戦形式の投球練習「ライブBP」に登板。2イニングを想定して計29球を投じ、安打性の当たりは2本のみだった。
23年9月に右肘側副靭帯を損傷し、キャリアで2度目となるメスを入れた。その重大な怪我からようやく「投手・大谷」が、そして「二刀流」が返り咲こうしている。ゆえに米球界内でも大谷のリハビリの行方は小さくない関心を集め、識者間でも意見がさまざまに交わされる事態となっている。
このヤンキース戦の全米中継を行ったスポーツ専門局『FOX Sports』のコメンタリーを務めた元レッドソックスのデビッド・オルティス氏は「クローザーになるべきだ」と「提案。大谷が9回を締めくくり、日本が世界一に輝いた2023年3月の第5回WBC決勝を引き合いに出し、「本音を言えば、メジャーの舞台で、あの光景が見られるなら、俺はなんだって払うよ。打って、打って、打ちまくってから、そのままマウンドに向かってほしい」と力説した。
大谷のクローザー転身論は以前から米球界内でくすぶってきたものではある。イニング数が限られる同ポジションであれば、身体への負担をある程度まで軽減できるのではないかというものだ。
ただ、実際はテレビゲームのように甘いものではない。投手の何たるかを心得る重鎮からは異論が唱えられている。『Fox Sports』のアナリストであるベン・バーランダー氏のポッドキャスト番組「Flippin bats」にゲスト出演したジョン・スモルツ氏は「彼が怪我をしていないのであれば、クローザー起用は魅力的かもしれない」と前置きした上で、持論を朗々と語っている。
「彼は怪我から復帰したばかりで、どんな投球ができるかもわからない状態だ。だからこそ、より計画的に、コントロールした中での登板が必要になる。クローザー起用はあまりにリスクがありすぎる」
かくいうスモルツ氏は、現役時代にMLB通算213勝&154セーブを誇る大投手。2000年にトミー・ジョン手術を執行した直後に先発からクローザーにポジションを変えた稀有な経験を持つ。






