投手・大谷の“ブルペン配置”はありえない 米記者はファンのプラン提唱に異論「試合中に彼を準備させることがどれほど難しいか」
投手として復帰に向け、着々と準備を進めている大谷。(C)Getty Images
一歩、そしてまた一歩。球界が待ち望む復帰に向け、「投手・大谷」は着実に前進している。
現地時間6月10日、ドジャースの大谷翔平は敵地サンディエゴでのパドレス戦前に実戦形式の投球練習(ライブBP)に登板。3回想定で44球を投げ、マイナーの打者延べ11人に対して、安打性の打球を許さず、6奪三振、1四球という内容だった。
最速96マイル(約154.4キロ)をマークした4シームに加え、2シームやスライダーなど変化球も全て使って、打者を牛耳った。相手はマイナー所属の打者とはいえ、練習後に米スポーツ専門局『ESPN』などの取材に応じたマーク・プライアー投手コーチが「前回よりもはるかにいい」と太鼓判を押す投球は、大きな進歩を感じさせる。
とはいえ、依然として本格的な復帰時期は明確にはなっていない。今季3度目のライブBPを見守ったデーブ・ロバーツ監督も「ショウヘイ本人ももう試合で投げたいと思っているかもしれない」と漏らしつつも、「ただ、我々は辛抱強くやろうとしている。正直なところ、『今がその時だ』と明確にわかるタイミングなんてないのかもしれない」とした。
もっとも、巷では復帰に向けた話題が熱を帯びている。そうした中で一部のファンや識者の間で、盛んに論じられているのは、中継ぎへの配置転換だ。彼らは大谷が23年のワールド・ベースボール・クラシックの決勝で9回からマウンドに立ち、アメリカの上位打線をねじ伏せた背景から、電撃挑戦の「可能性」を指摘している。






