先発投手陣が“崩壊”も投手・大谷の復帰を焦らない理由 ド軍幹部が明かした二刀流の運命「我々はここからの9年を見ている」
投手としての復帰に向け、着実に準備を進めている大谷。(C)Getty Images
投手としての完全復活への機運は高まっている。
ドジャースの大谷翔平は、現地時間6月10日に実戦形式の投球練習（ライブBP）を実施。マイナー所属の打者11人に対して44球を投げ、安打性の当たりがゼロという好投を披露した。
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ペースダウンした春先の状態を思えば、3回を想定した練習を消化したのは、大きな前進と言える。デーブ・ロバーツ監督は「正直なところ、『今がその時だ』と明確にわかるタイミングなんてない」と明言しているが、野球ファンが、23年9月以来となる“投手・大谷”の復帰に心を高ぶらせるのは無理もない。
ドジャースの先発投手陣に故障者が相次ぎ、火の車となっているため、「いつ試合で投げるんだ」「もう投げられそう」「早く帰ってきてほしい」といった声もSNSにはあった。ただ、周囲の喧騒をよそにドジャースの首脳陣は至ってクレバー。たとえ一時的に後退しようとも、着実な段階を経て、復帰のプロセスを進めようとしている。
それを物語るのが、チーム編成を取り仕切るアンドリュー・フリードマン編成本部長の意向だ。米スポーツ専門局『ESPN』の取材に応じた同氏は「短期的な視点で見ると、彼自身も、そして我々も、積極的に攻めたくなる気持ちがある」としながら、「ただ、我々は、ここからの9年間を見ている。その中で彼が最高の投球をできる状態にし、長期的な活躍ができるようにすることを目標としている。復帰1年目となる今、あまり積極的になりすぎないことが非常に重要だ」と論じた。
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