大谷翔平が両リーグ受賞を目指すべきもの 戴冠なら史上初のビッグタイトルも
ちなみに日本のプロ野球でも、両リーグMVPは過去に2人しかいない。1人目が1979年に広島、1981年に日本ハムで受賞した江夏豊。もう1人が2006年に日本ハム、2007年に巨人で2年連続受賞となった小笠原道大である。
「史上初」という冠を付けて期待したくなるのが、最強打者の称号となるハンク・アーロン賞だ。大谷は今季、日本人として初受賞。ここ2年は最終候補に残りながら逃していた王冠をようやく手にした。ハンク・アーロンが、ベーブ・ルースの通算本塁打記録を塗り替えてから25周年を記念して設立されたこの賞は、1999年からと比較的歴史が浅い。両リーグから1人ずつ選出されるのだが、これまで両リーグで受賞した打者は1人もいない。
複数回という点では、レンジャーズ時代の2001~2003年まで3年連続受賞し、ヤンキース移籍後の2007年にも受賞したアレックス・ロドリゲスの4度が最多。次いでバリー・ボンズが3度、マイク・トラウトやブライス・ハーパー、ポール・ゴールドシュミット、クリスチャン・イエリチ、ジャンカルロ・スタントン、デービッド・オルティス、ミゲル・カブレラ、ホセ・バティスタ、デレク・ジーター、アルバート・プホルス、マニー・ラミレスらが2度など複数回受賞者は多い。それでも来季以降、大谷が受賞すれば史上初の快挙となる。
大谷は今季44本塁打で日本人初の本塁打王に輝いた。両リーグ本塁打王も過去に3人しかいない金字塔。1900年代にレッズとタイガースで達成したサム・クロフォード、1990年前後でブルージェイズとパドレスで達成のフレッド・マグリフと、アスレチックスとカージナルスで達成のマーク・マグワイアだけ。こちらも是非とも4人目に名乗りを上げてもらいたい部門だ。
いずれのタイトルも難関には違いないが、ア・リーグでアーロン・ジャッジ、ウラジーミル・ゲレロら強豪を相手にして、手にしてきた実績がある。両リーグでのダブル戴冠へ、たとえ打者一本だろうとも目を離せない魅力が大谷には詰まっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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