1628億円の大投資で高まる“ノルマ” 「球界の悪役」と化したドジャースで大谷翔平が示す覚悟「やっぱり優勝しないと失敗」
ドジャースで一年目から“結果”を求められる大谷。それに対して稀代の天才は強い覚悟を示している。(C)Getty Images
「不公平だ」
今オフの11億ドル以上(約1628億円)もの大金を注ぎ込んで、大谷翔平や山本由伸らスター選手を獲得したドジャースは、野球ファンや識者から批判めいた声を受け続けている。もちろん、移籍市場の目玉とされる選手を軒並み獲られた事実への僻みもあるのだろう。一部のファンは「優勝をお金で買うのか」と揶揄してもいる。
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多くの人は今季のドジャースを「悪の帝国」とも呼ぶ。これは2000年代前半になりふり構わず、ジェイソン・ジアンビやホセ・コントラレス、松井秀喜、アレックス・ロドリゲスといった大物獲りを展開したヤンキースが拝命した異名でもある。当時も一部のファンから彼らに対して向けられた目は、まさに悪役に向けられたような憎悪に満ちたものがあった。
もっとも、今季の大型補強を見せた球団には、それ相応の責任が生じる。それは「絶対に勝たなければならない」というものだ。それも過去10年で9度の地区優勝を飾っているドジャースはワールドシリーズ制覇が「ノルマ」と見る向きもある。
無論、選手たちは周囲からのプレッシャー、そしてライバル球団から牙を向けられる状況をしっかりと受け止めている。現地時間2月3日に行われたドジャースのファンフェスタにおいて、地元局『SportsNet LA』に出演したムーキー・ベッツは「俺たちはアグレッシブであり続けなければならない」と強調。そして、こう訴えている。
「他のチームが我々に対して向かってくるのは間違いないし、この世界で誰も『あいつらには最高の選手がいるから俺たちより上だ』とは思わない。もちろん、俺たちはワールドシリーズ制覇を狙っている。ワールドシリーズを勝つか、勝たないか。それだけなんだ」