19歳・宮田笙子はなぜ“異例の代表辞退”? 賛否を呼んだ決定に見えた日本体操界の姿勢 飲酒・喫煙は「20歳以上でも禁止する」
反発も覚悟で「行動規範」を遵守
飲酒、そして喫煙を、法令でも認められている20歳を超えてまで原則禁止としている競技団体は他にはない。この事実を考えても宮田の処遇を巡って同協会が判断を下したのは、「栄光の歴史」が重視された行動規範を重んじた形と言えよう。
19歳という年齢を考えれば、精神的には未成熟。周囲から「メダル獲得を期待される」という重圧が精神的な負担になっていたのは想像に難くない。実際、宮田が所属する順天堂大の原田睦巳監督も19日の会見で「キャプテンとして日本代表を引っ張っていかなければいけない、結果を残さなければいけない、という思いのもとで日々努力し、プレッシャーとも戦いながら苦しんでいる姿を間近で見てきた。そこはご理解していただければ」と涙ながらに当人を慮っていた。
おそらく反発も覚悟の上で「行動規範」を遵守した体操協会。彼らは宮田の今後のキャリアについて、どうケアしていくのか。世界でも認められる実力者に“再起”の道が作られるかどうかは大いに興味深いところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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