「隔年投手」返上へ、今永昇太が海を渡るために必要な2年連続2桁勝利
WBCでも好投を見せた今永の実力はMLBスカウトも認めるところ。今季はなんとか二桁勝利に乗せたいところだ(C)Getty Images
MLB公式サイトが7日、DeNA・今永昇太が今オフにポスティングシステムでメジャー挑戦すると報じた。すでに過去2年の契約交渉では、球団と将来的なメジャー挑戦について協議を重ねていた。半ば規定路線ではあったが、国内屈指の剛球を武器とする左腕が海を渡る時が近づいてきている。
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今永は今季ここまで19試合に投げて、7勝3敗。防御率2・81は決して悪い数字ではないが、実はセ・リーグの規定投球回に到達している12投手の中では10位と、ワースト3位だ。
152奪三振はリーグ断トツ。2位の阪神・村上頌樹の131奪三振に大差をつけている。特筆すべきは奪三振率で、こちらもリーグ断トツの10・69。2位の中日・高橋宏斗の9・14を引き離す。
奪三振と四球の割合を示すK/BBも7・24と悪くない。こちらは村上頌樹の8・73、DeNA・東克樹の7・36に次ぐリーグ3位だが、今永の下のリーグ4位のDeNA・バウアーは4・19で、上位3投手がいかに突出しているのかがよく分かる。なおパ・リーグトップのオリックス・山本由伸でも6・04止まりだ(記録はすべて9月10日現在)。
今永の最大の武器は空振りを奪える真っ直ぐだ。好調時には150キロ台半ばまで球速を伸ばす直球は、誰の目にも伸びとキレが他とはひと味違うことが分かる。実際に3月のWBCでは直球の回転数はほとんどが毎分2500回転を超え、中には2600回転を超えるものもあった。これはメジャーリーグの中でもトップクラスだ。