アーツに勝ってミルコに負けた男が、秒殺KOの倉本一真にエール「負けて強くなることで謙虚さと感謝が生まれる」
太田の右フックを食らった倉本。力を発揮する間もなくマットに沈んだ(C)RIZIN FF
4月29日に東京・代々木第一体育館で行われた「RIZIN LANDMARK 5」で、2016年のリオデジャネイロ五輪で銀メダルに輝いた太田忍が、同じレスリングをバックボーンとする倉本一真に1ラウンド27秒でKO勝ちした。
ともにレスリングエリート同士として凌ぎを削ってきた戦友。年齢は倉本が7歳年上ではあるが、レスリング時代は2勝1敗で倉本が勝ち越している。
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倉本は全日本レスリング選手権大会男子グレコローマンで3連覇するなど実力は折り紙付きでありながらも、オリンピック出場経験はなく、戦いの場を総合格闘技に移した。総合プロ13戦目の倉本に対し、太田は総合格闘技2勝2敗でプロ5戦目。倉本有利の下馬評を覆しての電撃勝利だった。
同大会を観戦した元総合格闘家で、ヴァンダレイ・シウバやグレイシー一族などと対戦経験もある大山峻護さんは、「太田選手にとっては初めてレスリングで勝負ができない試合。打撃がどこまでなのかが鍵ですね」と予見。試合開始早々、太田が組みに出る。組みから離れながら放った倉本の右フックに、太田が右クロスをあわせると倉本の顎にヒット。倉本は倒れ込み、レフェリーが試合を止めた。レスリングエリート同士の決戦は太田に軍配が上がった。