広島・田村俊介は1軍出場10試合で侍ジャパン選出 代表最年少メンバーのキャリアを振り返る
田村のポテンシャルを井端監督は高く評価しているようだ(C)産経新聞社
3月6、7日に行われる侍ジャパンの強化試合・欧州選抜戦のメンバーが発表された。今秋のプレミア12に向けて新戦力発掘が大きな目的となり、多くの初選出者が生まれた。その中から今回は田村俊介(広島)について紹介したい。
1軍出場わずか10試合で代表トップチーム入りーー。
異例とも言える今回の田村の選出。ただ、井端弘和監督に言わせると不思議なことではないようだ。
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「周りが言うほど驚く選出ではないと思っています。近い将来、それが次のWBCなのか、次のオリンピック予選やオリンピックなのかは分かりませんが、いずれ必ず代表に入ってくる選手だと思います。田村選手もまた“その時急に”というより一度ユニホームを着て、近藤選手、村上選手、源田選手らを間近で見て、今後に生かして欲しいなと思いました」(侍ジャパン公式サイトのインタビューより引用)
このように、井端監督は「いずれ必ず代表に入ってくる選手」と絶賛。同じ左打者の近藤健介(ソフトバンク)、村上宗隆(ヤクルト)、源田壮亮(西武)を引き合いに出して、田村にエールを送っている。
■高校時代は二刀流
田村は京都府出身で、今季が高卒3年目の20歳。今回のチームでは最年少にあたる。
明徳義塾中での全日本準優勝の実績を引っ提げ、愛工大名電高に進学。1年夏からエースナンバーを背負い、二刀流選手として実力を発揮した。3年春の愛知県大会では左投げでは異例の三塁手を務め話題に。アイデアマンとして知られる同高の倉野光生監督らしい柔軟な発想だが、それも田村の卓越した野球センスあってこそだ。
最後の夏は甲子園に出場するも初戦敗退。ただ高校通算32本塁打&最速145キロの田村をプロ球界は放っておくことなく、広島がドラフト4位で指名。外野手としてキャリアをスタートさせることになった。ちなみに、田村の打撃はチームの大先輩・前田智徳氏を彷彿させるが、その前田氏もドラ4でのプロ入りだった。