成長を証明した“日本人初の快挙” 独1部でもがく町野修斗が見出す“世界で生きる道”「日本にいるときより成長してる」【現地発】

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ハードなマークと格闘する中で、得点を量産してきた町野。(C)Getty Images

指揮官も褒める町野の「成長」

 ブンデスリーガの古豪キールに所属する日本代表FW町野修斗は、今季の公式戦で11得点をマークした。ドイツでのデビューシーズンで2桁ゴールを叩き込んだのは、日本人選手で初の快挙である。

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 今季のキールはブンデスリーガ31節終了時で17位と熾烈な残留争いの真っただ中にいる。昨季に2部で優勝し、史上初となる昇格を遂げたチームだが、1部クラブの戦力は2部のそれと大幅に違う。あらゆる局面でスピードとインテンシティの向上が要求される中、クオリティを高く保ち続けるのは容易ではなかった。

 シーズン序盤から他クラブとの地力の差をまざまざと見せつけられ、勝ち点をなかなか積み重ねていけなかったキール。だが、この終盤戦にきて、互角の展開に持ち込む試合が増えてきている。

 様々な要因が考えられる中、25歳の日本人FWの成長はそのひとつに入れられる。ボルシアMGを本拠地で4-3と打ち破った現地時間4月26日に行われた一戦の後、キールを率いるマルセル・ラップ監督は、町野についてこんな風に話していた。

「シュウトの成長ぶりは見てわかる通りだ。ドイツへ来たばかりのころは、守備面で理想的な状況ではなかった。フィジカル的にもアップさせなければならなかった。それがないとマンツーマンで来るチーム相手に対処することができないからね」

 ラップ監督の言うように、ここ最近の町野は屈強な選手を相手にしてもボールを失うことなく、素早く、そして正確な判断と技術でパスを展開できている。実際、彼にボールが入った瞬間に攻撃のスピードがグッと上がるシーンが非常に多い。

 このプレーは、2部でプレーしているときから、町野は意識的に取り組んでいた課題でもあった。ハノーファーを2-1で破った昨季の最終節後に本人はこう話していた。

「以前よりドカンとくる当たりに対して、耐久性というか、ある程度の慣れができてきた。あとは連続した守備だったり、動き直しという点に関しても、日本にいるときより成長してると思います」

 無論、2部で通用していたプレーが、1部でも再現できるほど甘い世界ではない。当たりの強さだけではなく、ボール奪取のコース取り、自由に動かせない狡猾な仕掛けをはねのけてパスを引き出し、ボールを収め、運び、ゴール前へと持ち込めなければチャンスは生まれない。

 ただ、感覚は研ぎ澄まされていた。町野は、昨年12月14日のボルシアMGとのアウェイ戦後(ブンデスリーガ第14節)にこんな言葉を残している。

「ボールを持ったらできるというのは感覚的に持っている。ただそこまでどうたどり着くかというのが難しいです。でもやるしかない。こういう苦しい時に点を取ることができれば、チームの中心としてまたできると思っています。そういうところを意識しています」

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